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北島 敏雄; 阿部 新一; 高橋 澄; 小沼 勇一; 渡邊 浩之; 岡田 祐次; 小宅 希育*
UTNL-R-0404, p.6_1 - 6_9, 2001/00
研究の進展に伴い、近年のキャプセル照射試験では照射環境の重要性が注目されている。中でも、試料の温度は照射損傷評価上重要な因子であることから、原子炉運転中常に一定温度を保つ試験や試料温度をサイクリックに変化させる試験が増加し、温度制御精度の向上も求められている。しかし、従来の装置でこのような試験を行うには手動操作に頼らざるを得ず、対応困難な状況であった。JMTRでは、これらの照射要求に答えるべく平成11年度から新たなキャプセル温度制御装置の開発を進めてきた。本装置は、JMTR第135サイクルに実施した性能試験で所定の性能が発揮できることを確認した後、JMTR第136サイクルから実用運転を開始した。本発表は、新たに製作したキャプセル照射温度自動制御装置の概要と性能試験の結果等について報告するものである。
田畑 俊夫; 小向 文作; 長尾 美春; 島川 聡司; 小池 須美男; 武田 卓士; 藤木 和男
JAERI-Tech 99-021, 68 Pages, 1999/03
JMTRでは1994年の第111サイクルから、1炉心あたり濃縮度約20%のLEU燃料(標準燃料要素20体、燃料フォロワ5体)と濃縮度45%のMEU燃料(標準燃料要素2体)を装荷した混合炉心で運転を行っている。保有する未使用のMEU燃料の有効利用と早期使用を促進するため、1炉心あたりのMEU燃料の装荷数を増加させる検討を行った。その結果、1炉心あたりのMEU燃料の装荷数を現在の2体から6体に増量することにより、炉心の核特性を大幅に変更することなく、かつ、MEU燃料の有効利用を進めることが可能であることがわかった。これに基づき、MEU燃料を6体装荷した炉心の安全解析を行い、現行の設置許可に述べられた安全性に関する設計方針及び安全評価の判断基準を満たすことを確認した。
研究炉部; 材料試験炉部
JAERI-Conf 98-007, 197 Pages, 1998/03
平成9年9月29日、30日の2日間にわたって、研究炉部・材料試験炉部共催により、水戸市の三の丸ホテルにて、「第1回研究炉・試験炉利用成果発表会」を開催した。本発表会の目的は、「研究炉と材料試験炉の原子力を含む科学技術の発展への貢献を広く世の中に知らせるとともに、今後の研究炉・試験炉の利用の推進、拡大を図る」である。両日を通じて、広範囲の利用分野における16件の発表講演があった。また、研究炉・試験炉の現状についての紹介、元読売新聞論説委員中村政雄氏による「JRR-2と医療照射」と題する特別講演に加えて、最後に「研究炉・試験炉が果たす科学技術への役割」というタイトルで総合討論が行われた。本報文集は、本発表会における16件の発表講演内容と総会討論等について収録したものである。
土田 昇; 大岡 紀一; 近藤 育朗; 新保 利定
ASRR-V: Proc., 5th Asian Symp. on Research Reactors, 1, p.123 - 130, 1996/00
JMTRは、熱出力50MWで国内最高の中性子束の材料試験炉であり、動力炉の開発、RI生産、基礎研究のための照射試験を目的として設計、建設された。1968年の初臨界以来28年間、軽水炉、高温ガス炉、新型転換炉、高速炉の開発等に貢献してきた。現在、JMTRは照射設備として、キャプセル照射設備、水力ラビット照射設備、シュラウド照射設備を備え、幅広い照射ニーズに対応している。今後の利用動向としては、軽水炉の高経年劣化対応の照射試験、核融合炉ブランケット材の照射試験が望まれている。それに対応して、JMTRでは、再照射技術、きめ細い照射環境の制御、その場計測技術等の照射技術の高度化を進めている。
材料試験炉部作業グループ
JAERI-Research 95-026, 54 Pages, 1995/03
材料試験炉部では、設備の劣化傾向を評価するシステムを構築した。このメンテナンス・エンジニアリング・システムは、JMTRの初臨界以来の点検整備、検査、故障及び補修のデータをデータベース化し、施設・装置・機器・部品の劣化傾向、補修計画及び更新時期の評価、検討を可能にする。データベースの利用目的は、JMTRの効率的な保守の実行及び不具合施設・装置・機器の保守の判断に寄与することである。このシステムは、(1)誰でもワープロ感覚で簡単に操作、(2)対話型でデータを入力、(3)データシートを淡く色付けした認識しやすい配置、(4)汎用パソコンの使用、等の特徴がある。調査票の作成及びパソコン入力レイアウトの決定を行い、データを入力し、入力したデータによりシステムは所期の目的を達成することが確認された。
石塚 悦男; 河村 弘; 須貝 宏行; 棚瀬 正和; 中田 宏勝
JAERI-M 90-013, 37 Pages, 1990/02
ベリリウムは以前から各種研究炉において中性子反射材等として利用されてきたが、最近では核融合実験装置の中性子増倍材へも利用されようとしている。そこで、中性子照射によってヘリウムとトリチウムが同時に生成した原子力級ホットプレスベリリウムを用いてトリチウムの反跳放出及び拡散挙動を明らかにするための実験を行った。
市橋 芳徳; 平田 実穂
Multipurpose Research Reactors, p.331 - 338, 1988/00
材料試験炉(JMTR)、照射設備および照射後試験設備の概略を紹介して、国際協力の一環として科技庁の海外(近隣諸国)科学者交流計画で材料試験炉部が受け入れた実績などを併せて紹介する。
小山田 六郎; 武田 卓士; 木崎 実; 田中 勲; 小向 文作; 森田 守人; 小畑 雅博
JAERI-M 9155, 82 Pages, 1980/11
JMTRの圧力容器は少なくとも20年間の使用に耐えることを目標として設計された。JMTRは1969年に稼動開始しているので、あと9年後に目標とした耐用年数の期限に達することになる。それ故、JMTRの寿命の見直しを行い、さらに今後少なくても30年の寿命を有するとの検討結果を得た。寿命の検討作業と並行して、新材料試験炉の概略検討を行なった。すなわち、PCI、ATWS試験、核融合炉用材料照射及びトリチウム生産など現JMTRでは能力上応じ切れない照射要求があり、新材料試験炉の増設の必要性が指摘されているからである。
八剣 達雄
JAERI-M 4453, 21 Pages, 1971/05
JMTR燃料に流路閉塞が起こり、1本要素の約1/10の燃料(U20g)が溶融した場合を想定し、各計装の感度応答を検討した。燃料溶融部分に含まれるFPのうち一次冷却水に放出される割合を100%と仮定した。当然のことながら、この程度の規模の想定事故では殆んどの計装はスケールオーバーする。警報が発せられれば破損を認知できるので、感度より逆算して各計装の警報設定点における検知可能な最少燃料溶融量も算出している。数10mgの燃料溶融で殆んどのモニターが警報を発する。附録にアメリカ国内で経験された材料試験炉の主な燃料破損などについて述べた。このような事例研究は、JMTRの安全確保に必要があるので今後も続ける。
土谷 邦彦
no journal, ,
研究用原子炉の内、材料試験炉は燃料や材料の開発、RI製造、発電炉の開発や安全性研究等に必要不可欠な原子炉である。材料試験炉を用いた照射研究を進めるにあたっては、照射技術及び照射後試験技術が極めて重要である。本発表は、材料研究に携わる若手に対し、JMTRで培ってきた照射試験及び照射後試験に係る技術を紹介し、照射研究の重要性について講義・議論する。